世界のエリートが学んでいるMBA必読書 50冊を1冊にまとめてみた part1

  1. 『新訂 競争の戦略』~競争相手はライバルだけではない~

POINT!競争戦略の本質は、競争をいかに回避し、高収入にするかである。

競争が激しい業界はもうからない。ただし競争しているのは「同業者」だけでなく、「買い手」「売り手」「新規参入者」「代替品」である。

 

「代替品」について。例えばドラッグストアは品ぞろえが豊富なのでコンビニの代替品になりうる。その証拠に最近ドラッグストアの売り上げはコンビニ業界の半分に至る5兆円を稼いでいる。コンビニエンスストアがこれらの「代替品」から差別化を図るにあたって、対人サービスを増やすなどの「モノ」から「コト」消費へと転換している。

 

「買い手」について。例えば帰り道に買い物をする用があったとして安いスーパーよりも近くて便利なコンビニを選んだとする。これは私がコンビニを選んでいるように見せてじつは、「身近で便利」という強みを持つことで顧客である私たちに「選ばせている」。このように顧客のニーズとも戦うことから、「買い手」である顧客も競争者なのだ。

「同業者」について。コンビニ業界は大手三社が競合しているが、値下げ競争はしていない。それに対して牛丼の大手三社は、ある一社が大幅な値下げを行ってしまったことで値下げ競争が始まり、業界全体が低収入に陥ってしまった。コンビニ業界のように価格を下げることなく差別化を図り、業界の成長を狙うのが大事である。

 

 2.『競争戦略論Ⅰ』~まず何をやらないかを決めよ~

POINT!戦略で考えるべきは「何をやらないか」。その相乗効果で強くなる。

まず、日本の企業は「すべてのものをすべての顧客へ」という考えが強い。お互いに模倣して改善するだけである、と手厳しく批判されている。すべてやるのでは非効率的である。だいじなのはトレードオフ(何をやらないか)をすることだ。

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トレードオフの最たる例がセイコーマートである。全国チェーンにするのではなく、地域に根付いて北海道を中心に。地方で利用者が少ないときは24時間営業はしない。おでんやおにぎりは売らない。自社ですべて進めるから安く済む。しかも売り上げの半分は北海道原産のものなので、地産地消もできている。

 

 つまり自社活動の様々な活動を密着させれば強みになる。単独活動はすぐに模倣されるが、密接に連携する活動は模倣が難しい。1つのことを模倣できる可能性が70%だとしたら、10個のことを模倣できる確率は3%以下になる。

 

 すべてやろうとするから、ライバルとの違いを打ち出せない。これは恋愛にも言えることだと思う。

 

3.『戦略サファリ第二版』~「計画された戦略」と「創発」が強い戦略を生む~

POINT!まず「計画的戦略」を考え抜き、現場の学びを「創発的戦略で進化させろ」

 まず最初に計画的な戦略を打ち出し、そのあとにただその計画を続けるのではなく、場合によって修正を加え計画を変えていく必要がある。この、試行錯誤による学びを蓄積することにより編み出された戦略を「創発戦略」という。

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 つまり、計画された戦略だけでなく、実行からの学びによる大胆な修正を組み合わせることで、優れた戦略が生み出される。

 

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